ローマ ローマの噴水 2017年12月

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ローマ ローマの噴水 2017年12月

2017年12月、ローマへ夫婦二人旅(ふたりとも60代前半)をしてきました。

ローマのタクシー事情についてはこちらに書きました。

ローマの大まかな感想はこちらです。

本日は、ローマの噴水について書きます。

ローマにある噴水は5000個以上!

ローマには、大きさも姿かたちも実に様々な噴水が存在しています。その数なんと、5000個を超えるとも!

日本ではあまり見かけない街中の噴水を見て歩くだけでも、ローマに来た価値があります。彫刻から流れ出ている噴水や、ユーモラスな噴水、蛇口のようなものから普通に流れ出ている泉まで、本当にバリエーション豊富です。

初日の徒歩ツァーのガイドさんも言っていましたが「噴水の水は普通に飲めます。直接、噴水から飲んだり、ペットボトルに入れて持ちあるいたりしますよ。」ということです。ちなみに日本とは違う硬水なので、おなかにあわない人もいるので注意だそうです。私たちは冬なので飲みませんでした。

しかもその噴水の彫刻が、ベルニーニの作品だったりするのです。街の中に普通にベルニーニの彫刻があって、誰もが無料で楽しめるなんて、ローマって素晴しい!

そんな、私が見てきた噴水や泉を紹介する前に、ベルニーニ とは何者なのか? について説明します。

ベルニーニ Bernini とは?

ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(Gian Lorenzo Bernini, 1598年12月7日-1680年11月28日)は、バロックの時期を代表するイタリアの彫刻家、建築家、画家。

「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」と賞賛されたバロック芸術の巨匠である。古代遺跡が残る古き都ローマは彼の手によって、壮大なスケール、絢爛豪華な装飾にあふれる美の都に変貌していった。人々は彼の作品を「芸術の奇跡」と絶賛した。

1984年から1999年まで発行された50000イタリア・リレ(リラの複数形)紙幣の裏面に肖像が採用されていた。

ウィキペディア (Wikipedia) より

ベルニーニの作品はローマ市内に数多くあります。今日のブログのテーマである噴水の彫刻にも、ベルニーニの作品がたくさんあります。

・ スペイン広場 舟の噴水 (バルカッチャの噴水)

・ ナボナ広場 4大河の噴水

・ ナボナ広場 ムーア人の噴水

・ バルベリーニ広場  トリトーネの噴水

・ バルベリーニ広場 蜂の噴水

も彼の作品だそうです。

では、ベルニーニの作品を含むローマの噴水を紹介していきます。

バルベリーニ広場 トリトーネの噴水 Piazza Barberini Fontana del Tritone

ベルニーニの作品です。

ギリシャ神話のポセイドンの息子であるトリトンが、ほら貝を吹く様子を写し出しています。トリトンが乗っている二枚貝を支えるのは4匹のイルカだそうです。ほら貝から水が吹き出しています。

バルベリーニ家出身の教皇ウルバヌス8世から、ベルニーニは依頼されてたくさんの彫刻や教会などを作ったのだそうです。

バルベリーニ広場 蜂の噴水 Piazza Barberini Fontane delle Api  

蜂はバルベリーニ家の紋章。バルベリーニ広場のはずれ、ヴェント通りの入口にあるこの噴水は、何度も改修されているようです。蜂の部分だけはベルニーニが作ったままということです。

スペイン広場 舟の噴水(バルカッチャの噴水) Piazza di Spagna Fontana della Barcaccia

この舟の噴水もベルニーニの作品です。

テヴェレ川が1598年に氾濫した際に、一艘の舟がこの場所まで流れ着き、水が引いた後に残されたというエピソードから、この形の彫刻になったそうです。

こちらは、舟側からスペイン広場を見上げた画像です。

トレビの泉 Fontana di Trevi

こちらは夜のトレビの泉。青い水の色が神秘的。夜の方が綺麗でした。

ポーリ宮殿(Palazzo Poli)の壁に彫刻があり、中央に水を司るネプトゥーヌス(ポセイドーン)が立ち、左に豊饒の女神ケレース(デーメーテール)、右に健康の女神サルース(ヒュギエイア)。これら池全体の造作はニコラ・サルヴィ (Nicola Salvi) の原案で、ピエトロ・ブラッチ (Pietro Bracci) が制作しました。

こちらはトレビの泉の昼バージョン。ちいさな広場なのですが、ここだけはローマにきたら欠かせない!! コインは、後ろ向きに1枚投げると再びローマに来れる、2枚投げると大切な人と永遠に一緒にいることができ、3枚になると恋人や夫・妻と別れることができると言われています。3枚の願いはキリスト教が離婚を禁止していたという歴史の名残りなのだそうです。

このコインは半分がカトリック系チャリティ団体に寄付されていたのですが、最近、財政難のローマ市が全部を回収することになったそうです。

私たちは、一人ずつ1枚を後ろ向きに投入。そのあと泉の方に向きを変え、両手を合わせて仏教徒らしく「またローマに来れますように!」と拝んできました(笑)

ナボナ広場 4大河の噴水 Piazza Navona Fontana dei Quattro Fiumi

この噴水もベルニーニ作。世界の4大河、ナイル川(アフリカ)、ガンジス川(アジア)、ドナウ川(ヨーロッパ)、ラプラタ川(南アメリカ)を擬人化した4体の男性の彫像と中央にオベリスク(塔)があります。

ナボナ広場 ネプチューンの噴水 Piazza Navona Fontana del Nettuno

ナボナ広場の一番北側にあるのが、ネプチューンの噴水です。作ったのは デッラ・ポルタ(Giacomo della Porta) 中央の男性が巨大なタコと戦っています。

ナボナ広場 ムーア人の噴水 Piazza Navona Fontana del Moro

こちらもベルニーニ作。ムーア人の噴水。噴水の台座がうすいピンク色です。

ポポロ広場 Piazza del Popolo ライオンの噴水

オベリスク(塔)の元にはライオンの噴水がありました。観光客がオベリスクの下に座って休憩していました。

マッテイ広場 亀の噴水 Piazza Mattei Fontana monumentale delle Tartarughe

カンポ・デ・フィオーレという青空市場から、フォロ・ロマーノへ歩いていく途中にあった小さな広場。そこに亀の噴水がありました。

ジャコモ・デッラ・ポルタの下絵を基に、タッデーオ・ランディーニが造ったと伝えられています。4人の男性が足をかけているのがイルカの頭で、後になってから亀が加えられ亀の噴水という名前がついたそうです。

クゥイリティ広場  Cariatidi の泉    Piazza dei Quiriti  e Fontana delle Cariatidi

こちらは、サンタンジェロ城の北側にある小さな広場です。イタリア語翻訳をしても Cariatidi という意味がわかりません。4人の裸の女性が何かをささえていました。地下鉄A線のレパント駅の近くにありました。

ガイドブックにものっていません。イタリア語のウィキペディア (Wikipedia) には出ていました。 翻訳機で翻訳してみたけど、ぜんぜん意味がわかりません(苦笑) 彫刻家アッティリオ セルバ (トリエステ 1888 1970) によって 1928 年に建てられました、というところだけはわかりました。

テスタッチョ広場 アンフォラ壷の噴水 Piazza Testaccio  Fontana delle  Anfore

この広場と噴水は、テスタッチョ市場の移転にともなって最近あたらしくできたものらしいです。アンフォラ壷というのは、両方に持ち手がある細長い壺で、胴体より口がすぼまっている壺のことを指します。昔は、こんな壺にワインや、オリーブオイルや、雑穀などの必需品をいれて運んだり保管したりしたのだそう。

そのアンフォラ壷から水が流れ出ています。この水を飲むために、ちょっとした工夫がされています。下の写真で説明しますね。

水が出ている蛇口の少し上に小さな穴があいています。蛇口の下を指で押さえると、その穴から水が飛びだし、口で飲みやすくなるのです。ローマ中の水飲み場はこうなっているらしい。初日の徒歩ツアーのガイドさんに教えてもらいました。

サヴェッロ公園(オレンジ公園) Parco Savello Giardino degli Aranci の噴水

オレンジ公園の入口(サンタ・サビーナ協会側)にあった怖い顔の噴水。ジャコモ・デッラ・ポルタ作。

こちらは、テベレ川沿いから階段を上ってオレンジ公園に行く途中にあったような記憶が・・・・・

ローマの街中に噴水が!

ほかにも、まだまだ写真をとってこなかった噴水がたくさんありました。ローマは本当に水に恵まれているんですね。

時間がなくて行けなかったけど、2000年前の水道橋の遺跡があるそう。そして驚くことに、その水道橋が今なお現役で使われているところがあるという!! すごいとしか言いようがありません。

スペイン広場にあるバルカッチャの噴水の水も古代ローマから続くヴィルゴ水道の水が!

トレヴィの泉の水もヴィルゴ水道の水が!

偉大なるローマ 


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