乳がん病理検査の結果

4月3日、全適した左乳房の病理検査の結果を聞きに行ってきました。

この日は主治医の先生から、家族と来るように言われていました。造影のMRIとCTの結果を聞きに行った2月19日も、家族と来るように言われたので、今回で2回目です。

とても丁寧な先生で、しっかりと説明してくれます。ありがたいことです。

家族と来るように、ということは大事な話ということ

今回も、主人に千葉の自宅から、実家の秋田県まで来てもらいました。まぁ、オペの当日にこなかったんだから、今回はちゃんと来てもらわないとね(笑)

今回は、私の乳がんがどんな性質のものかがわかります。それによって今後の治療方針がきまる大事な説明です!!

今まで、乳がんかどうかを聞きに行く日も緊張しました。

転移していないかどうか聞きに行く日も緊張しました。

そしてやはり、どんな種類のがんなのか聞く今日も緊張しました。

この日は15時30分の予約で、この日の予約の一番最後でした。朝からなんとなく落ち着かず、午前中は市役所の用事にいったり、ばあちゃんに頼まれていたホームセンターへの買い物に行ったり、食料品を買いに行ったりと、わざと忙しくしていました。

午後、お昼ご飯を食べてまだ早いけど、主人と一緒に病院へ向かいました。先生の説明を聞く前に、今までの乳がんの病状をちゃんと説明しておかなければいけないからです。そして、浸潤がんと非浸潤がんの違い、ホルモン受容体の話、 HER2(ハーツー)の話などなど、先生の説明がわかるための最低限のことを覚えておかなければいけないのです。

意外と落ち着いて先生の話が聞けた

この日は最後の予約だったので、おせおせになっていて30分以上おくれていました。その間も診察室前で待っていましたが、乳がんかどうかを聞きに行った日や、転移していないかどうか聞きに行った日ほどではなく、意外と落ち着いていられました。

いよいよ名前が呼ばれました。

最初は左乳がんの全摘の傷のチェック。全く問題なく、順調に回復しているとのことです。

病理検査の画像

いよいよ、病理検査の結果の説明を聞きます。

モニターに写っている画像が、生々しく気持ちが悪かった。

あれが、この前まで私の左の乳房でした(涙)

のう胞があったところはすっぽりと抜けて空洞になっています。その周りにはがん細胞が紫色に染まっていました。ここが浸潤がんのところだそう。その周りにちょっとだけ赤いマークが付いたぽちぽちが数個ありました。これもがん細胞だそうですが非浸潤がんだそうです。

がんがあったところは、のう胞の周りだけで乳房の端っこの方までは行っていませんでした。

検査結果のプリント用紙

検査の結果を、素人でもわかりやすいように書いた用紙をくださいました。それにそっての説明でした。

病理検査結果

1 乳がんの大きさ 4.5cm 非浸潤がん部と合わせて6.0cm   浸潤がん

2 切除断片(手術時の切れ端)がん細胞 なし

3 リンパ節転移 なし

4 病理学的悪性度 中

5 血管やリンパ管へのがん細胞の入り込み なし

6 ホルモン受容体 エストロゲン受容体 あり (10~20%)
プロゲステロン受容体 なし

7 HER2(ハーツ) なし

8 増殖能(Ki-67) 高 (40%)

という結果でした。

先生はタイプ名はおっしゃらなかったけど、私が思うに、ルミナルB型 HER2(ハーツ陰性) というタイプだと思います。

私はリンパ節への転移がなかったことがオペの日にわかって、先生からも教えてもらっていたので、もっとすべてがよい性格のがんのような気になっていました。もうこれで治療しなくても無罪放免かなと漠然と思っていました。楽観主義にもほどがある(笑) でも、思っていたより悪い結果の部分がありました。

浸潤がんだったこと、病理学的悪性度が中だったこと、そして一番に気がかりなことは増殖能(Ki-67)が高い、というところです。

リンパ節転移がないと言うところだけは、よかった。

最近、乳がんではステージという言い方をしないようですが、私が調べたところでは、たぶん ⅡB期 だと思います。

この結果をもとにどんな治療をするのか

まず局所治療は、私の場合は手術で終わりです。放射線治療はありません。

問題は全身治療です。

ホルモン療法は決定

病理検査の結果が、ホルモン受容体のエストロゲン受容体があり(10~20%)なので、ホルモン療法はやります。5年間、薬を飲みます。

乳がんには、体内の女性ホルモンの影響でがん細胞の増殖が活発になる性質のものがあります。ホルモン療法は、ホルモン剤により体内のエストロゲン(女性ホルモン)の働きを妨げたり、エストロゲンがつくられないようにして、がん細胞の増殖を抑える治療方法です。

私の場合は閉経後で、エストロゲンが卵巣でつくられることはなく、副腎皮質から分泌されるアンドロゲンという男性ホルモンが、アロマターゼという酵素の働きでエストロゲンにつくりかえられるようになっているのだそうです。閉経後の術後ホルモン療法では、アロマターゼの働きを妨げるアロマターゼ阻害薬を5年間用いるそうです。これは飲み薬です。それほど強い副作用はないそうで、これをやるのは決定です。

やる時期は、抗がん剤をするのなら抗がん剤治療の終了後。抗がん剤をしないのなら今からすぐです。

問題は科学療法=抗がん剤

しかし、このホルモン療法をやる前に、化学療法をどうするのか? という大問題があります。

化学療法は、体内のあちこちへ飛んで行った可能性のあるがん細胞を抗がん剤で攻撃する治療法で、がん細胞の根絶を目的として行います。抗がん剤は、がん細胞に作用して増殖を抑え、死滅させます。しかし、正常な細胞にも影響を与えるため、化学療法を行うと全身にさまざまな副作用が現れることがあります。

私の場合は、ホルモン受容体 エストロゲン受容体 あり (10~20%)でした。これが80% とか高率であれば、ホルモン療法がよく効くそうです。でも、私は10%~20%。ホルモン療法が劇的に効くとは考えにくいそうです。

もちろん抗がん剤はやらずに、ホルモン療法だけうけるという選択もあります。この場合は、再発や転移をしない割合は70%~80%だそうです。

抗がん剤もうければ数%再発の可能性が減るそうです。でも何十%もあがるということはなく、3%とかそんなものだそうです。

抗がん剤の副作用は、よく聞くように、髪の毛は抜ける、吐き気や嘔吐、白血球の現象で感染症にかかりやすい、口内炎などなどたくさんあります。

抗がん剤を受けるメリットとデメリット、う~~~ん・・・・・・・・

たとえ数%でも再発の可能性を減らしたほうがいいか?

抗がん剤を受けるとなると、今年は森川農園の手伝いがほとんどできないでしょう。重い副作用がでてしまったら、家事さえこなせないことだってあるかもしれない。

う~~~ん・・・・・・

主治医の先生の意見

最終的に治療をどうするか決めるのは私です。

でも、先生ならどの治療法をすすめるかと聞いたところ、

「 乳腺外科が100人いたら、75人~80人は抗がん剤をすすめるでしょう。」

と言うことでした。

先生がすすめる抗がん剤は EC4コースというもので、3週間に一度注射をし、これを4回繰り返すものだそうです。合計3ヶ月。副作用も考えたらもっと。

う~~~ん・・・・・・

抗がん剤はめのかたきのように言われているが

いろいろなところで、抗がん剤が悪の根源のように言われているのは知っています。それでも、抗がん剤が効いてがんを克服した方がたくさんいます。全ての抗がん剤が悪いものだとは言い切れません。

代替医療でステージ4のがんの患者さんがよくなったという話も、何人も聞いたことがあります。確かにそういう方が大勢おられます。でも、その何十倍も、何百倍も亡くなった方がいるのです。直った方は本を出したり、マスコミに登場したりしますが、亡くなった方はそれを伝えるすべがない。

抗がん剤の悪影響についてはフェイクニュースがけっこう出回っていて、100%信じてはいけないとも言われました。

カナダでは抗がん剤治療は今はしていないというニュースがあったけど、カナダのがん患者さんに聞いたら、みんな抗がん剤で普通に治療しているって言ってました。

日本のがん治療では、現段階では標準治療(手術・抗がん剤・放射線)が一番に効果があります。標準治療とは、科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療のことです。

すべてお医者さん任せにするのではなく、自分で自分の状態を考える。食事や生活態度などあらためることはあらためる。そして最後は自分でどうするか決めるというむずかしい決断をしなくてはいけません。

万が一、転移したら「 やれることは全部やっておくべきだった。」 と思うんじゃないだろうか?
すべてできることをやりきって転移したのなら、もうしょうがないとあきらめもつくのではないだろうか?

あの半分ぼけた母を看取ってちゃんと葬式を出すまで、私は死ねません。私が先に行ったら、息子たちにも、主人にも、妹にも、おばさんにも迷惑がかかります。特に次男は、一人で農業をして、家事をして、ばあちゃんの面倒を見るなんて不可能です。今年は棒にふっても、できる治療はやったほうがいいよなぁ・・・・・

まあ、悩む余地があるだけ幸せです。リンパ腺に転移があった人など、状態が悪い人には、先生は
「 すぐに抗がん剤を始めましょう。」
と断定的に話すそうです(爆)

次の外来の予約は4月16日(月)です。そのときまでは結論を出します。


ブログランキング・にほんブグ村へ

2 Comments

武田敦子

こんにちは。以前、池袋で開催されたknit factoryの展示会に参加させていただいたものです。その節はありがとうございました。

私も昨年秋にがん(軟部肉腫・ステージ3)と診断され、広範切除手術を受けました。その後病理検査の結果、高悪性と分かり術後補助化学療法(AI療法)3クールを完了したばかりです。

抗がん剤は本当に迷いました。つてを探して医者にも、意見を聞きまくりました。最終的には、私の生活は性格も理解している、高校の同級生(内科医)の「私が患者だったら、術後補助化学療法の抗がん剤は受けない。ただ医者としては、迷っているなら一度受けてみる価値はあると思う。副作用は人それぞれで、これはやってみないと分からない。一度受けてみてダメと思ったら、すぐに辞めればよい」と言われたのが決め手で、やることにしました。

私は、副作用がかなり軽い方で、骨髄抑制と脱毛があるだけで、退院後は普通に暮らしています。仕事も、入院中は断ったり休んだりしましたが、退院後はすぐに復帰できました。同時期に乳がんでAC6クールを受けていた友人は、抗がん剤の間は仕事も完全に休み、ヘロヘロになっていました。抗がん剤も色々ですし、副作用も色々です。

お母様の事もあるし、農業は編み物の仕事よりハードだし、術後補助化学療法の抗がん剤は効果が分かりにくいし…色々迷われて当たり前だと思います。期限までに充分考えられて、納得のいく決断をされるよう願っています。

返信する
ITSUKO

武田先生、お久しぶりです。
コメントありがとうございます。
武田先生もがんだなんて!! 

お陰様で今は全く問題なく、元気に普通に暮らしています。
今は、乳がんの先輩たちにいろいろ聞いてます。
後悔しないように決断します。

私のブログを読んでいてくださったなんてうれしい~~~
乳がんのことも、がんのことも、くわしく書いてあるブログって意外となくて、私のブログを参考にしてますという方もいて、
情報開示は役に立っているんだ! 乳がんになったのも無駄ではないんだと思っています。

私は乳がんを口実に、これからはわがままに生きると決めたので、気持ちが楽になりました(笑)
どうぞ、先生も無理なさいませんように。

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA