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リスクを分散させなくては危険 農家も同じ

今、私は秋田の実家に住んでいて、息子が運営している森川農園の手伝いをしています。

森川農園では、アスパラガスをメインに、米といくつかの野菜を作っています。

リスクを分散させなくては危険 農家も同じ

アスパラガスの収穫作業

アスパラガスは、毎日、朝と夕方の2回収穫。雨が降ろうが槍が降ろうが、収穫を休む事はできません。穂先が開いてしまうし、すぐに伸びて商品価値がなくなるからです。

収穫の作業は過酷です。地面に這いつくばるようにして、かかんで1本1本ハサミで切り取ります。広い畑を、朝は5時前から収穫します。昼は畑の手入れや、米などの他の作物の仕事をして、夕方、またアスパラガスの収穫です。

こうして言葉で書くと、大したこととは思わないかもしれないけど、とにかく過酷です。腰が痛い Σ(・□・;)

高齢化した農家はこの過酷な作業に耐えられず、アスパラガスの栽培を止める人が続出しています。

畑から切り取ってくるのも、洗うのも、選別するのも、パッキングするのもすべて手作業。納品するのももちろん自分たちですべてやります。

食べる時にはそんなことを考える人はいないだろうけど、気が遠くなるような時間と労力が費やされています。

農作物の納品先

今、森川農園のアスパラガスは、オンラインショップからの直接販売、スーパー内の直売所での販売、JAへの納品、レストランなど飲食店への納品をしています。

亡くなった私の父がアスパラガスを栽培していた時には、JA への納品のみでした。その方が作業を単純化できて楽だからです。

息子がオンラインショップを始めると言ったときも、父は「どうしてそんな手間がかかる事をするのかわからない。」と言って、まったく理解しようとはしてくれませんでした。7年前に父が亡くなって、それ以来、息子がいろいろ販路を広げて今に至っています。

確かに手間がかかるのです。納品先によって切りそろえる長さが違う。太さも違う。詰める箱も違えば、入れる袋も違います。「森川農園シール」を作ったり、「森川農園通信」を作ったり、ネットショップの運営もしなければいけない。ヤマト運輸の伝票も作らなければいけないし、毎日スーパーまで行って商品を並べてこなければなりません。

本当にやる事が多義にわたるので大変です。

でも直接販売することによって、お客様の言葉が聞けるのがうれしいです。おいしいと言っていただけるのが、本当に励みになるのです。

父がJA だけに納品していた時には、うちのアスパラガスがどこでどんなふうに売られているのかわからなかったし、お客様の反応もわかりませんでした。

新型コロナウイルスで気が付いたこと

今年は、考えたことさえなかった新形コロナウイルスが蔓延しました。

食べ物が身近にあるという事が、こんなにありがたいのだという事を再確認しました。本当に農家でよかった。

どんなウイルスが蔓延しようと、戦争がおきたとしても、人間、食べものだけは必要なのです。自粛による経済停滞でリストラにあったり、苦しんでいる企業がある中、農家の仕事がなくなる事は永久にないのです。

そしてもう一つ、売り先を複数確保しておいてよかったと胸をなでおろしたのです。

外食産業にだけ納品していたり、給食にだけに依存していた農家は本当に困っています。

おかげ様で、わが森川農園は、複数の販路があるのでコロナウイルスの影響をもろに受けずに済んでいます。

これがリスクを分散するということなのですね。

面倒な作業を、毎日たんたんとこなしてきたかいがありました。

コロナウイルスはまだ続くし、第2波、第3波が来ることだって考えられます。

油断はできません。私が感染したら、息子ひとりでは仕分けや発送が大変になります。

今は、私の生活の中心は息子の手伝いです。自分のネットショップが主ではなくて従です(笑)

こんな世界情勢では、日本の食料自給率をあげる事が、日本が生き延びることに直結しているのです。農家の責任は重大です Σ(・□・;)

さあ、明日も朝が早い!

早寝して、また明日も頑張ります。

 

 

ITSUKO: 高齢の母のため秋田県大仙市の実家に移住。元ニットデザイナー。NHKのすてきにハンドメイドに出たり、手芸本に作品を提供していました。実家の森川農園の手伝いもしています。森川農園ではアスパラガス・ダリア・野菜・米をなどを栽培しています。2018年乳がん発症闘病中。両足人工股関節。 カザフスタンの歌手 ディマシュ クダイベルゲン dimash のファンです。 農家めし雪国の自然農のブログも書いています。 コロナウイルスをきっかけに世界情勢に目覚めました。日本大好き。美しい日本を守りたい。参政党を応援しています。 くわしいプロフィールはこちらです。 トップはこちら